COVID‐19と重度歯周病との関連性に関する論文について
天候が色々と変わる時期です。特に今週初めはとても忙しく症状の出る時期なのでしょう。さて、相も変わらず、COVID‐19は存在し続けており、患者さんの数もウイルスの強さも変化しています。
歯周病とCOVID‐19との関わりとの論文を検索すると、
2本の論文に出会いました。どちらも去年の春先から夏にかけてのデータを元にした論文です。
一本には、COVID‐19で亡くなられた方から、多くの歯周病菌が発見されたと言う
イギリスの大学でのランセットのもの。
もう一本はカタールにおける、亡くなったり重度の症状が出た方のうち40名のうち実に33名に重度歯周病の方がみられたと言うもの。
また、その他にも、
年齢/性別/既往歴/喫煙習慣などの因子を調整し分析した結果、
歯周病に罹患している患者群においては、罹患していない患者群と比較して、
・ 死亡する可能性が8.81倍
・ ICUでの集中治療が必要となる可能性が3.54倍
・ 人工呼吸器が必要となる可能性が4.57倍
この論文はただ、COVID‐19の感染した方の中にこう言った歯周病の方がいた、
と言うことだけなので、COVID‐19と歯周病が関係していると考えるには早計ですが、
今までの、インフルエンザや風邪などと同じように、
お口の中の清潔度と感染などの関係が見られるのかもしれません。
100年前のスペイン風邪の時にも、虫歯や歯茎の悪い人は症状が出やすい、と言ったこともあったようです。
症状はなくとも実は中で進んでいることがあるのも事実です。
歯ブラシの際の出血は歯周病のサインです。
なるべくきれいに、何事もなく、過ごせることが大事だと思っています。
これからも、元気で過ごせますように。
2021年04月30日 21:55